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2023年11月07日
Kubernetes(クバネティス)マネージドサービスとは何か?:主要6サービスの特徴をざっくり紹介
カテゴリー:システム開発, テクノロジー
タグ:Keyword, Kubernetes, クラウドサービス
Kubernetesマネージドサービスは、クラウドサービスのプロバイダーがKubernetesの管理・運用を代行してくれるサービスです。プロバイダーがKubernetesのデプロイメント・管理・運用を担当してくれるおかげで、ユーザーはクラスタの管理やメンテナンスの手間を省くことができ、アプリケーションの開発と運用に集中できます。
Kubernetesとはなにか
Kubernetes(クバネティス)は、コンテナ化したアプリケーションの管理・デプロイ・スケーリングを自動化するオープンソースのプラットフォームです。コンテナオーケストレーションと呼ばれます。複数のコンテナを管理する技術、システム効率が向上し、リソースを最大限に活用できます。Kubernetesは、ギリシャ語で「船長」や「操舵手」を意味します。
複数のコンテナを効率良く扱いたいシステム管理チームにとって、Kubernetesは重要なツールですが、オペレーションが複雑になりがちで、専任のインフラエンジニアが存在していないと導入は簡単ではないと言われています。
Kubernetesマネージドサービスとは
そこで注目を集めているのがKubernetesマネージドサービスです。
Kubernetesマネージドサービスとは、Kubernetesのデプロイメント・管理・運用をクラウドプロバイダーが行うサービスのことです。このサービスを利用することで、ユーザーはKubernetesクラスタの設定やメンテナンスの手間を省き、アプリケーションの開発やビジネス価値の創出に集中することができます⁷。
具体的な例としては、次のサービスがあります。
- GKE : Google Kubernetes Engine
- AKS : Azure Kubernetes Service
- EKS : Amazon Elastic Kubernetes Servic
- Red Hat OpenShift
- IDCFクラウド コンテナ
- OKE : Oracle Cloud Infrastructure Container Engine for Kubernetes
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Kubernetesマネージドサービスでは、マスターノードをサービスプロバイダーが管理します。そのため、マスターノードは利用者からは見えず、マスターノード自体を直接操作できません。ユーザーは、Kubernetesの管理APIエンドポイントを通じて間接的に操作を行います。
それぞれのクラウドサービスの特徴について簡単に紹介します。
1.GKE:Google Kubernetes Engine
Google Cloudのインフラストラクチャ上で、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、運用管理を行うためのマネージドなKubernetesクラスタを利用できます。
マスターノードの料金が不要で、起動が早いと言われています。
https://cloud.google.com/kubernetes-engine/
2.AKS:Azure Kubernetes Service
Microsoft Azureで提供しているマネージドサービスの一つで、Azure上でKubernetesクラスタの構築・管理を行うサービスです。Kubernetes APIへの直接アクセスがサポートされ、すべてのKubernetesワークロードが実行されます。AKSでは、基本的にAutopilotモードの使用が推奨されています。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/kubernetes-service/
3.EKS:Amazon Elastic Kubernetes Service
Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS)は、Kubernetesの実行環境を提供するマネージドサービスです。高可用性のあるクラスターを利用して、パッチ適応やノードプロビジョニングなどのタスク処理を自動化できます。また、Kubernetesクラスター用の統合コンソールを提供しています。
https://aws.amazon.com/jp/eks/
4.Red Hat OpenShift
Red Hat OpenShiftは、エンタープライズ対応のKubernetesコンテナプラットフォームです。Red HatのLinuxディストリビューションと同じように、テスト済みの信頼できるサービスがまとめられており、アプリケーションの開発、モダナイズ、デプロイ、実行、管理の手間を軽減できます。また、オンプレミスからプライベートクラウド、パブリッククラウドまでハイブリッドに対応可能です。
https://www.redhat.com/ja/technologies/cloud-computing/openshift
5.IDCFクラウド コンテナ
IDCFクラウド コンテナは、IDCFや他社のパブリッククラウド・オンプレミスのKubernetes環境にまたがってKubernetesクラスターの構築が可能で、環境を気にせず運用できます。シンプルなGUI上からクラスターの構築が可能です。ミドルウェアとして、独SUSEのKubernetes管理基盤「SUSE Rancher」を採用しています。
https://www.idcf.jp/container/
6.OKE : Oracle Cloud Infrastructure Container Engine for Kubernetes
オラクルが提供するエンタープライズ・グレードのKubernetesの運用を大規模に簡素化するマネージドKubernetesサービスです。Kubernetesクラスターをデプロイし、自動スケーリング、アップグレード、セキュリティパッチ適用することで、インフラストラクチャの複雑な管理に必要な時間・コスト・労力を削減します。
https://www.oracle.com/jp/cloud/cloud-native/container-engine-kubernetes/
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このようにコンテナ管理プラットフォームとして、多くのKubernetesマネージドサービスが登場しています。Hexabaseは、複数のKubernetesマネージドサービスに対応可能なアプリケーション構築プラットフォームとなっています。多くのご利用者に柔軟なクラウドリソースを安心してご利用いただけます。