2024年04月11日

新規事業開発事例「離コンパス」

カテゴリー:新規事業開発, 導入事例, ビジネス

タグ:DX, システム開発

Knowledge_seci_model

『離婚』が頭によぎったらー。

2024年3月、結婚生活に悩みを抱える方へ向けた法律情報支援サービス「離コンパス」ベータ版がリリースされました。
これは、創立以来80年以上に渡り戸籍行政や家庭裁判所の実務とともに家族に関する法律問題を見つめ続けてきた日本加除出版が提供する、新しいWEBサービスです。

ここでは、ヘキサベースが提供する「新規事業開発併走サービス」の事例の一つとして開発の経緯とその背景、これまで日本加除出版の皆さんとチームを組んで併走してきた取り組みを、振り返っていきます。
我々の『新規事業開発”伴走”サービス』の一端を、こちらで少しでも感じてもらえたらと思います。


1.日本加除出版とは

日本加除出版は、自治体行政や法曹などの専門実務家に向けた書籍の出版や情報データベースの提供を中心に事業を展開する出版社です。
https://www.kajo.co.jp/

デジタルコンテンツ事業として、WEB上で士業向けの情報検索サービスや行政事務をサポートするデータ提供などのサービスを展開しています。その中で、これまでの知見と専門書籍のコンテンツを活かして新たに「 toC向けのデジタルデータ活用ビジネス」を展開したい、ターゲット、サービスの方向性含め、新規ビジネスの検討段階から実現に向かって併走&リードができる相手を探されていた所にヘキサベースはジョインしました。

2. 立ち上げまでの取り組み

瞬間的ではなく、長期的に持続させるサービスを作ること、ゆくゆくはビジネスとしてグロースさせることをベースとして考えているヘキサベースとして、事業企画、コンセプト設計の事業の要である土台作りの過程は特に重点を置いて取り組みます。

  • 日本加除出版ならではの専門性、独自の強みを活かした新サービスを創出したい。
  • 当事者と専門的な支援との架け橋を目指す、信頼できる誠実な仕事を通じて人々の心豊かな暮らしを守るという理念を実現したい。


この2点から、議論を重ねて家族法に関する豊富な知見を活かした離婚や夫婦の問題に悩んでいる方に向けた
「離婚」についての課題に寄り添う専門情報提供サービスを目指すことにしました。


3.システム開発始動!

方向性が決まったら、事業企画(考える)と開発(実現する)両輪で素早く動くのみ。
ヘキサベースの強みの一つとして最初の段階から、エンジニアチームが一緒に動いていることが挙げられます。 企画側と開発側の意思疎通の齟齬がなく、小さな段階で軌道修正をかけながら進行していくーこのチームの一体感がもたらす瞬発力は、のちに<コスト、時間、スピード>の面で大きなインパクトとして違いが現れます。そしてこの要素がのちに事業全体のグロースにおいて要所要所で効いてきます。
(新規事業開発の経験のある方は大きく頷かれる所かも?)

まずは、プロダクトコンセプトの整理、PoC(概念実証)の策定。
次に、PoC開発&プロトタイプの制作から、それを経てのユーザーの仮説検証へ。

最初に、ベンチマーク調査〜PoC対象機能の絞り込みを行いました。その結果を受け、開発側と協力しスピーディにPoC開発、プロトタイプを作ります。想定した動作が実行できるか、UX/UIと言われるデザイン、動線は希望通りのものか。<テスト&フィードバック&修正アップデート>のキャッチボールを繰り返します。

それらを経て、形になりつつあるサービスは次なる検証フェーズへ進みます。

プロトタイプのユーザー検証では、インターネットでアンケート調査を行い、「離婚について」いま思うことや状況などリアルな声を収集し、そこから見えてきた潜在的に求めているかもしれないニーズを洗い出すことで、マネタイズまでの道筋を描きます。
具体的には、かねてより日本加除出版で以前よりお取引のあった自治体へヒアリング&提案を行い、さらに、弁護士による離婚セミナーを実施しました。
ご参加いただいた方々の声を参考により深く検証を重ね、行政や自治体向けのツールや送客ツールになり得る可能性を見出すなど、+αのアイディアが蓄積されていきました。「当初想定した仮説のズレを見つけて修正していく」このステップを繰り返すことで、サービスを届けたい相手やニーズの解像度が上がり、目指すべき方向性が徐々にクリアになっていきました。

  • 「自分に向き合い、気持ちと事実を整理できる」
  • 「アクセスしやすい手軽さで”正確な情報”と適切なサポートを受けられる」


これらを叶えるサービスを届けたいーー「離コンパス」が徐々に形作られていきました。

「離コンパス」では、『MVP企画〜プロトタイプ開発〜ユーザー/マネタイズ検証』までの工程をわずか5ヶ月で、走り抜き完了しました。
ヘキサベースチームだからこそ、なせる高速(もはや爆速!)スピード開発&検証改善サイクルを実現。 半年をかけずにここまで出来たことは、私たちとしても一つの自信にも繋がりました。


4. 課題解決と今後の道のり

新規事業開発には、当然ながら課題、困難はつきものです。
追加したい機能の選定、データベースの管理方法、内容に合わせての仕様変更・・・・など
toB、toC向けに関わらず、やるべき事ややった方が良い事の取捨選択、提供すべきサービスの最適解を探すことは終わりのない問いのようなものですが、α版、β版という形でリリースを重ねてより具体なフィードバックを活かし更なるアップデートをしていくことを目指して今も取り組みを進めています。

PR TIMES
「離婚」を考え始めた方に向けた、法律情報支援サービス『離コンパス』日本加除出版が、ヘキサベースの新規事業開発伴走支援サービスを採用
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000046571.html

「離コンパス」は3月にベータ版をリリースし、プロトタイプで残った課題を改善しより良くするために
現状機能に加えて、AIを利用したカウンセリング機能や書籍データベースからユーザーから寄せられた課題にマッチした適切な情報の提供を可能にするなど、さらに大きなバージョンアップを遂げます!
チームとして、目指すサービスの実現に向かって、これからも走りながら考え続けていきます。

ヘキサベースは引き続き併走支援をしてまいりますので、この先この新規事業サービスがどのように変化していくのかー?ぜひ成長を楽しみにサービス共々、見守っていただけるとうれしいです。

新規事業開発併走サービスの詳細はこちら↓
https://www.hexabase.com/newbusiness/

役に立ったら、記事をシェアしてください