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開発環境の構築不要。すぐに使えるWeb IDEまとめ
2023年08月28日
最近では何でもWebアプリケーション化しています。Webブラウザさえあれば、どのような作業も行えそうです。そんな中、開発環境もWebアプリケーションになろうとしています。
Web IDE(統合開発環境)を使うことで、セットアップする手間なく開発をはじめられます。コードもすべてオンラインにあることで、個人のローカルにデータが残りません。
今回はそうしたWeb IDEについて紹介します。
Gitpod
GitpodはGitHubやGitLabに対応した機能拡張を提供しています。ブラウザ向けにはVisual Studio Codeのブラウザ版を使って開発できます。
コンテナ内で動作するので、ターミナルも利用できます。月50時間まで無料、その後は0.36ドル/時間で利用できます。
Project IDX
Project IDXはGoogleが発表した新しいWeb IDEであり、執筆時点ではまだリリースされていません。生成AIを搭載し、モダンなフレームワークに対応したプロジェクトをすぐにはじめられます。
AndroidやiOSのエミュレーション、シミュレーションに対応していたりFirebaseホスティングへのデプロイが簡単にできる点が特徴です。
Visual Studio Code
vscode.devはVisual Studio Codeをブラウザで提供するサービスです。ターミナルが使えなかったり、一部の機能拡張しか対応していませんが、Visual Studio Codeをブラウザで使えるのは便利です。
GitHubリポジトリを開けて、編集もできます。編集後、リポジトリに対してコミットもできます。簡易的な編集であれば十分可能です。
ようこそ — ワークスペース — Visual Studio Code
Codespaces
CodespacesはGitHubが提供するオンライン版Visual Studio Codeです。仮想マシン上で利用でき、ターミナルも使えます。
コア数、メモリ数によって料金が異なります。2コア、4GBメモリであれば1時間0.18ドルで利用できます。また、ストレージは別途従量課金になります。
GitLab
GitLabが提供するWeb IDEです。GitHub Codespacesと同じく、Visual Studio Codeベースになります。GitLabのリポジトリから素早くファイルを開いて編集できます。
GitLabはオープンソースであり、Web IDEはデフォルトでオンになっています。
Theia
TheiaはEclipseが開発しているWeb IDEです。ベースはVisual Studio Codeですが、よりモジュール化されており、拡張性が高くなっています。また、デスクトップとクラウド動作を前提に開発されています。
Theiaではターミナルも利用できます。またVisual Studio Codeの機能拡張も利用できます。
Theia – Cloud and Desktop IDE Platform
PaizaCloudクラウドIDE
PaizaCloudクラウドIDEはPaizaの提供するWeb IDEです。日本語で提供、利用できるのが特徴になります。アプリケーションの開発はもちろん、そのままホスティングもできます。
LAMPやRuby on Rails、JSP、Django、Node.js、Laravel、Go言語などの基本的な開発環境はセットアップ済みです。
クラウド開発環境 PaizaCloudクラウドIDE – クラウドIDEでWeb開発!
goormIDE
goormはオンラインプログラミング学習サービスを提供しており、そこで使えるWeb IDEがgoormIDEになります。韓国発のサービスになります。
プロジェクトごとにコンテナを立ち上げて、その中で開発を行います。チーム開発にも対応しており、コンテナを他のメンバーと共有できます。
goormIDE – A Powerful Cloud IDE Service
CodeTasty
CodeTastyは40以上の言語をサポートしたWeb IDEです。エラー検出、コード補完、ビルドインコンパイラなどの機能があります。
スピードに注力しており、デスクトップ並みの実行速度とのことです。リビジョン管理にデフォルトで対応し、機能拡張も提供されています。
Powerful IDE in the cloud | CodeTasty
Coder
CoderはオープンソースのWeb IDEです。Visual Studio Codeをホストし、サーバーサイドで利用できます。ターミナルも利用できます。
Codespacesに似ていますが、自社でホストできる点が異なります。自社内のサーバーでも使えますし、各種パブリッククラウドでも利用可能です。
Coder – Your Self-Hosted Remote Development Platform
Acquia
Acquia Cloud IDEはDrupal専用のWeb IDEです。ベースはVisual Studio Codeのようですが、Drupal開発に特化した機能拡張があらかじめ組み込まれています。
Acquia Cloudとも完全に連携しており、CI/CDを含めて自動化できます。XdebugやComposerといったPHP開発に必要な機能も利用できます。
Espruino
Espruino Web IDEはEspruinoというIoT向けJavaScriptライブラリに特化したWeb IDEです。Web Bluetooth APIなどによって、Web IDEとIoTデバイスを連携した開発が可能です。
データはローカルにも保存できますし、直接書き込むこともできます。IDEとしての機能は多くありませんが、Espruinoを利用する際には便利です。
AWS Cloud9
AWS Cloud9はAmazon Web Servicesで提供されているWeb IDEです。Node.jsやPHP、Pythonなどをはじめとする40以上のプログラミング言語に対応しています。
AWS Cloud9は特にLambdaと親和性が高く、Cloud9で開発したコードを開発、テストそしてデプロイできます。また、EC2インスタンスへのsudo権限を持ったターミナルも付属しています。
AWS Cloud9(Cloud IDE でコードを記述、実行、デバッグ)| AWS
Monaca
MonacaはWeb技術を使ってスマートフォンアプリやデスクトップアプリ、そしてPWA(Progressive Web App)を開発できます。
Monaca上で開発を行って、ビルドもクラウドで実行します。スマートフォン上でリアルタイムに実行結果を確認できるプレビューアプリも付属しています。
まとめ
Web IDEのメリットはなんといっても環境構築の手間がないことでしょう。企業向けに対応したものであれば、チーム内でコードを共有したり、同時に編集もできます。
エンジニアに人気の高いVisual Studio Codeは元々Web技術で作られていることもあり、クラウド実行されるサービスも数多いです。使い慣れたエディタのUIなので、すぐに使いこなせるでしょう。