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新型コロナ対策ソリューション「Hexabase health」は、どのように開発されたのか

2020年10月13日

2020年6月、私たちは、COVID-19(新型コロナウィルス感染症)対策ソリューション「Hexabase health」(ヘキサベース ヘルス)の提供を開始しました。このソリューションでは、日々の体調変化をいち早く察知して共有する、企業向けウェブアプリを無料で利用できます。

このウェブアプリの開発に利用したのが、企業向けのBaaS(Backend as a Service)「Hexabase」です。クラウドネイティブなWebシステムを短期間で開発するのに効果を発揮します。この記事では、Hexabaseを利用して、 どのように Hexabase healthアプリを開発したのか、その経緯を紹介します。

日々の体調の変化をいち早く察知できるHexabase health

COVID-19(新型コロナウィルス感染症)対策が長期化する中、いかに感染から家族や従業員・お客様を守りつつ、日常生活、そして経済活動を維持していくかが重要な課題となっています。その対応策のひとつとして、「毎朝の体温測定・健康チェック、発熱または風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養」が求められています。

一方で、すでに職場や学校などで行われている対策は、紙や電話・FAXなどを使った確認・管理が中心となっていることが多く、感染対策の徹底や管理が煩雑になり、スピーディーな対応が難しいのが現状です。

そこで、私たちは、日々の体調の変化をいち早く察知して共有することで、従業員と組織の安全を確保する新型コロナ対策ソリューション【Hexabase health】を無料で提供することにしました。Hexabase healthは、従業員が体温と体調を投稿できる簡易ウェブアプリを備えています。

hexabase-health
Hexabase health

お客様の声開発のきっかけ

Hexabase healthのきっかけになったのは、建築現場や工場を持つお客様からの声でした。自粛などでリモートワークが増える中、現場に出なければ業務を行えない職場で、もっと効率よく従業員の体調を把握できないか、という意見があったのです。この声に応えるため、Hexabase healthを開発することにしました。

私たちが、このツールを開発したのは、2つの理由があります。

まずは、Hexabase healthを無料で提供することで、日々の負担が大きくなる新型コロナ対策を少しでも軽減してもらうこと。その結果、迅速にリスクを検知すると共に、萎縮する経済活動を回して、社会のバランスをとる手助けをしたいと考えました。

もうひとつは、エンタープライズBaaSの実力を私たち自身で試すこと。システム開発を効率よく進めて、持続的かつ拡張可能な形で運営できることを実証したいと考えたのです。

summary

Hexabase healthのウェブアプリは、次のような使い方になっています。

毎日、管理者となる人が検温報告を依頼するメールを送信すると、従業員はそのメールからスマートフォンやPCで報告画面にアクセスして、検温結果を入力できるのです。そして、あらかじめ登録しておいた平熱との比較や、体調の報告により自動的にアラートを出します。そのために、 このアプリは「体温登録」と「管理」という大きく2つの画面を持っています。

Hexabase healthアプリは、実際に3週間ほどで開発でき、継続的な利用が可能になっています。

アスネットの3名が開発を担当

このような要件を基づいて、「株式会社アスネット」が、Hexabase healthアプリの開発を担当してくれました。アスネット技術部のマネージャーである石丸俊太郎氏が、開発の様子を次のように語ってくれました。

「アスネットは、いわゆる伝統的なフルスクラッチ開発を得意とするシステム開発会社です。官公庁・独立行政法人のインフラ構築・運用・保守から、スマホアプリの開発まで、幅広いITシステムの開発を手がけています。

今回、Hexabase healthの開発は、3名で行いました。私が、システム設計とバックエンドの設定、仕様どおりにできているかのチェック、とりまとめなどを行いました。あとの2名は、入社3年目くらいのエンジニアです。そのうち1名は、Hexabaseを使うのもはじめてでした」

では、通常の開発とHexabaseを利用した開発では、どのような違いがあるのでしょうか。

「普通、システムを作るときに工数が大きく必要になるのは、データベース周りやログイン認証などです。

データベース周りの場合、データベースの設計・構築、サーバーからの呼び出しなどのインターフェ―ス開発、実際にデータを流し込んでのテストなどが必要です。ログイン認証の場合も、システムの安全性にかかわるので、しっかり作り込む必要があります。

Hexabase healthくらいのシステムを作る場合、2ヵ月はかかるでしょう。でも、Hexabaseを利用すれば、すでに用意されているAPIを呼び出すだけでできてしまうので、とても助かりました」

他のエンジニアの方は、どのような作業を担当したんでしょうか。

「他の2名は、フロントエンドの画面開発に注力できました。今回は、vue.jsというJavascriptフレームワークを使って開発をおこないました。また、メール配信のために、SendGridというサービスと連携しています」

新しい案件にHexabaseを使っていきたい

「今回、Hexabase healthのアプリケーションを、3週間ほどで開発することができました。

Vue.jsは、学習コストが比較的低いフレームワークですが、アプリケーションに共通となるデータ一覧やデータ詳細を表示する機能をあらかじめパッケージとして整理して、さらに開発効率を高めていけると思います。

システムインフラのクラウド化がさらに進めば、システム開発は、クラウド上の部品を組み合わせていくスタイルに変わっていくと思います。その点、Hexabaseは、SaaSやPaaSと連携する仕組みを最初から持っています。システムのサーバー側をHexabaseに置き換えできれば、開発コストを半分に減らすことも可能だと思います。

アスネットでも、新しい案件にHexabaseを使っていきたいと考えています。必要なAPIについてリクエストすると、Hexabase社は積極的に対応してくれています。APIがさらに充実してくれば、様々な用途のシステム開発にも応用できるようになるでしょう。

APIドキュメントを充実してもらって、いろいろなエンジニアが、ちょっとした思い付きのアプリを作るようになって、Hexabaseの周辺が一層盛り上がっていくことを期待しています」(石丸氏)

私たちは、エンタープライズBaaS【Hexabase】により、クラウドネイティブなシステムを効率よく開発する環境を提供しています。ご興味があれば、ぜひHexabaseを試してみてください。

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