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Herokuに替わるPaaSを立てる。オープンソースPaaSまとめ9選
2022年10月17日
Herokuがこれまで提供していた無料ティアを廃止し、有料サービスへと舵を切りました。その結果として、多くの開発者が乗り換え先を検討しています。
Heroku代替的なサービスもありますが、恐らくそうしたサービスもユーザー増に伴ってインフラ負担が増えていき、有償化することでしょう。常に乗り換え先を探すのではなく、自分でPaaSを立てるという選択肢も十分に考えられます。
ということで、この記事ではHeroku代替になりえるオープンソースのPaaSを紹介します。
CapRover
Web管理画面を備えたPaaSです。あらかじめ幾つものアプリが用意されており、WordPressやデータベースなどはワンクリックでデプロイできます。
Docker Componseに厳密には対応していませんが、docker-compose.ymlから専用の設定ファイルに変換する手順が用意されています。
CapRover · Free and Open Source PaaS!
Dokku
オープンソースのPaaSとしては最も古いソフトウェアではないかと思います。サーバー上でdokkuコマンドを使ってリポジトリやデータベースなどの準備を行い、作成されたリポジトリに対してWebアプリケーションなどをプッシュします。
Web管理画面はPro版(有償)向けに用意されています。DokkuもまたDocker Componseには対応していませんが、dokkuposeというdocker-compose.ymlからdokkuコマンドに変換するサービスがあります。
Dokku – The smallest PaaS implementation you’ve ever seen
Rancher
Rancherはエンタープライズレベルでも利用できるコンテナ管理ソフトウェアです。Web管理画面を備えており、そこからアプリケーションを起動できます。
Rancher Desktopというデスクトップ版ソフトウェアもあり、ユーザーフレンドリーに利用できます。
Enterprise Kubernetes Management | Rancher
Space Cloud
Space CloudはKubernetesベースのサーバーレスプラットフォームです。素早くデータベースやアプリケーションサーバーを立ち上げ、接続できます。Kubernetesベースなので、そのままAWSやGCPなどにデプロイもできるようです。
Space Cloud: Instant Realtime APIs for Serverless Apps
Meli
Meliは対象として静的なWebサイトやフロントエンドアプリケーションを対象としています。Meli自体がDocker Composeを使って立ち上げる仕組みです。
Herokuのように任意のプログラミング言語が使える訳ではありませんが、静的なWebサイトのみであれば十分利用できるでしょう。
Porter
Porterはアプリケーション(コンテナ)管理としてKubernetesを利用しています。Herokuを強く意識しているようで、5倍以上安価であるとしています。また、任意のパブリッククラウドを利用できる点も利点として挙げています。
データベースに関するアドオンも用意されており、Heroku的に利用できます。乗り換え先として検討するのは良さそうです。
ComputeStacks
あらかじめ数多くのアプリケーションが登録されており、それらを選ぶだけでWebアプリがデプロイできます。Web管理画面も使いやすそうで、リソース管理機能も充実しています。
マルチテナントに対応しているので、複数人での利用も可能です。
Tsuru
TsuruもKubernetesを用いて構築されています。各種プログラミング言語はもちろん、Dockerイメージからもアプリケーションをデプロイできます。リソースは柔軟に変更できます。
minikubeを使ってローカルにインストールしたり、Google Kubernetes Engineを使って大型な管理も実現します。
Coolify
CoolifyはHerokuやNetlifyのOSS代替と銘打っており、まさにそのような動作をします。GitHubなどのリポジトリを指定すると、自動的に利用するアプリケーションベースを決めてくれて、とても手軽です。
サービスを立ち上げる際には、どのポートを開放するか指定する形になります。Web管理画面もあるので、使いやすいです。
まとめ
今回紹介したサービスではDocker Composeには対応していません。これは、そもそもDocker Compose APIがないためです。しかしCapRoverやDokkuは独自の対応を考えており、その意味で移行できるサービスが増えそうです。
自社でこうしたサービスを立てることで、新しいプロジェクトを素早く立ち上げてアジャイルに開発を回せるようになります。ぜひ各ソフトウェアを増えてみてください。