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#PMBOK (ピンボック) – 知ったかテックワード!君もIT博士

2021年11月12日

PMBOK は、プロジェクト管理の知識を体系化したもので、プロジェクト管理の国際的なデファクトスタンダードになっている。Project Management Body of Knowledgeの頭文字を取って「ピンボック」と読む。

「プロジェクト」(Project)とは、ある目的を達成するための計画を表す。有限のコスト・時間・範囲(スコープ)のなかで、目的を達成することを目指すんだ。ここでポイントになるのが、コスト・時間・範囲は有限だってこと。企業の日常業務はずっと続くことが前提だからプロジェクトではない。一定の期間とコスト・範囲のなかで目的達成を目指すと、それがプロジェクトになる。

月に人間を送り込んだアポロ計画とか、原子爆弾を開発したマンハッタン計画などがプロジェクトとして有名だよね。IT業界でシステム開発というと、実はシステム開発プロジェクトのことを指している場合が多い。

プロジェクトには多くの人間・費用・期間などが必要になる。管理する方法がバラバラだと、人々の行動もバラバラになってしまう。だから、プロジェクト管理が必要になる。

PMBOKは、国際的に標準とされているプロジェクトを管理するための基礎知識を体系立てて整理したもののひとつ。システム開発だけじゃなく、建設や製造など幅広い分野に適用できる。

まあ、それだけ抽象的な内容になっているんだけどね。

PMBOKをプロジェクト管理の共通言語にすることで、プロジェクトの計画立案・実行・管理を標準化できる。そして、効率よく的確なプロジェクト管理により、目的の実現性を高めるんだ。

実際に「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」(PMBOKガイド)という本があって、1987年からプロジェクトマネジメント協会(PMI)が発行している。内容は4年に1度くらいのペースで改訂され、2021年に第7版が発行されている。

第6版までのPMBOKでは、プロジェクト管理の枠組みを「10の知識エリアと5つのプロセス」として定義していた。そして、「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」を目標として、その達成を目指すとしていた。つまり、品質・コスト・納期を満たせない開発プロジェクトは、失敗と見なされてもおかしくなかったんだ。

でも、品質・コスト・納期が達成できても、業務に合致しないシステムや誰も使わないシステムは役に立たないよね。せっかくコストと人手をかけてシステム開発をおこなっても、これでは成功と言えないんだ。

そこでPMBOKの第7版では、価値を実現することが目的になった。従来は「予定していた成果物を作る」と考えていたのに対して、「やりながら考え、臨機応変に価値のある成果物を作る」という考え方に変わったんだ。

これは、ウォータフォール型開発からアジャイル型開発への変化によく似ている。作る物がプロジェクト立案時に定義できればウォータフォールでもいいけれど、作るべき対象が動き続けるには、計画や管理も変化に追従できる必要があるからね。

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おまけのコント

うさぎ:昔、南の国の都にね、偉いお坊さんがいたんだって。

カエル:へー。

うさぎ :名前はピンボック。

カエル:たしかに、偉そうな感じ。

うさぎ :災害や戦争が続いたから、それを鎮めようと立派なお寺を作ったそうナ。

カエル:いつの時代も変わらないねぇ。

うさぎ :絢爛豪華で大勢の人が集まるお寺を作るため、まず千本の大木を集めて。その木の置き場所のために山を切り開いて。

カエル:ほう。

うさぎ:そこから出た土砂を谷に捨てたら、川の流れが変わってしまって。洪水がおきて全部流されてしまったとサ。

カエル:適当だなぁ。

うさぎ :そこで今度は立派な計画書を二人の弟子に作らせた。

カエル:プロジェクトの計画立案は重要だよね。

うさぎ :その弟子たちの名前が、イキアタリとバッタリ。

カエル:やめとけ、やめとけ。

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